キャンプの醍醐味といえば焚き火ですよね。
焚き火の火を見つめているとなんだか気持ちも落ち着いて来ます。
でも、慣れていないとなかなかうまく着火できないかもしれません。
今回は初心者の方でも簡単にできる1発で着火させる火起こしのコツを解説したいと思います。
焚き火に1発で着火させる火起こしのコツ
焚き火の火を起こすコツは、薪の種類と組み方にあります。
適切な薪を上手に組むと簡単に着火します。
焚き火に使う薪の種類
薪は大きく分けて2種類あります。
火は付きやすいけど火持ちしない針葉樹と火付は悪いけど火持ちが良い広葉樹です。
広葉樹(火持ちが良い)・・・ナラ・クヌギ・サクラ
下の写真の左側が広葉樹、右側が針葉樹です。
両方ともホームセンターや通販などで購入することが可能です。
ホームセンターでは針葉樹の場合は「薪(スギ)」の様な感じで樹木名で書いてあることが多いような気がします。
広葉樹の場合は、薪(広葉樹)と書いてあることが多いですがたまに樹木名で書いてあることもあります。
よくわからない場合には店員さんに確認してみてください。
キャンプのような長時間焚き火を行う場合は針葉樹だけだと、どんどん薪を消費してしまうので、針葉樹は焚付にして広葉樹をメインで燃やす感じになります。
火付が悪いので最初から広葉樹に着火するのはおすすめできません。
薪の準備
左と真ん中が針葉樹、右側が広葉樹です。
左側の細い薪は、買ってきた時点では真ん中と同じ太さです。
針葉樹はもともと火が付きやすいのですが、さらに火が付きやすくなるように後述のバトニングという方法で薪を縦に割って補足します。
だいたい人差し指位の細さになるように薪を割ります。
簡単に火の着く薪の組み方
火起こしのコツで大事なのが薪の組み方です。
下の写真のように広葉樹を井桁(げた)に組み、真ん中の部分に丸めた新聞紙を1枚分放り込みます。
新聞紙の上に細く割った針葉樹を並べます。
※ 今回は新聞を使いましたが着火剤でも同じです。
井桁(げた)に組んだ広葉樹の下側にチャッカマンを入れ新聞紙に火をつけます。
今回は手前側からチャッカマンを入れて新聞に火を付けるので、焚付用の針葉樹薪も手前に集めてあります。
割ってない針葉樹の薪をくべ足す
すぐに細い薪が燃えだすのである程度燃えてきたら、割ってない方の針葉樹の薪を広葉樹の下に滑り込ませるように投入します。
細い薪は並べるようにおきましたが、中太の割る前の薪は斜めに刺すように置いていくのがポイントです。
針葉樹はバンバン燃えるので外に燃え広がって熱が無駄に拡散しないように、中央付近に火力が集中するように火ばさみなどで薪の位置を調整します。
広葉樹に着火して安定燃焼に
あとは放っておいても広葉樹に火が回って行きます。
広葉樹は針葉樹に比べて火の勢いは落ちますが、井桁(げた)に組んでいる内側が燃焼するので上に組んでいる二本を少し近づけると熱が集中して消えづらくなる上に、高火力を得ることができます。
井桁(げた)に組むことで中心に熱が集中するので特に面倒を見ていなくても自動的にどんどん燃えてきます。
焚き火の後始末
焚き火は撤収する1時間前には鎮火するように火をコントロールするのが大事ですが、慣れていないとなかなか難しいかもしれません。
そんなときは「火消し壺を」使うと便利です。
燃え残った熾(おき)を火消しつぼの中に入れてフタをしておけば、窒息して火が消えます。
火起こしのコツは熱の管理
火が燃えるには「燃えるもの・酸素・温度」の3つの要素が必要です。
火起こしがうまく行かない場合、この3つの要素の中で「熱」が足りていない場合がほとんどです。
今回解説した方法は、熱を集中してこもらせながらしっかり空気を取り込む事ができる仕方です。
イメージとしては、火を付けるというより温度を逃さずどんどん上げるという感じです。
井桁(げた)の中央部分に火力が集中し、その熱で広葉樹に火がうつっていく感じです。
引用元: スノーピーク
文章で書くとなんだかイメージしづらいかもしれませんが、一度この方法で火起こしをやってみると意味がわかると思います。
焚き火のマナー 焚き火台を使おう
最近は殆どのキャンプ場やバーベキュー場で直火が禁止されています。
焚き火の灰や、炭の残りかすは成分がほぼ炭素なので自然には分解されず、ずっと残り続けます。
また、直火は地面を痛めてしまいます。
直火が禁止されている場所では、しっかりとマナーを守り必ず焚き火台を使いましょう。
今回使用している焚き火台は、スノーピークの焚き火台Lです。
少しお高いですが、かなりおすすめの焚き火台です。
おすすめの焚き火台
おすすめの焚き火台(ファミリー向け)一覧です。
スノーピーク 焚き火台L
焚き火台の王様。
1.5mmのステンレス製で耐久力抜群。間違いなく一生ものです。
引用元: スノーピーク
ユニフレーム ファイアグリル
焚き火台のド定番、ユニフレームのファイアグリルです。
引用元: ユニフレーム
慣れてきたら着火剤や新聞紙を使わないで着火してみよう
焚き火に慣れて来たら、着火剤や新聞紙を使わずに火をおこしてみるのもキャンプを盛り上げる方法です。
自然の着火剤で火をおこす
薪の組み方は着火剤や新聞紙を使うときと変えずに、着火剤の代わりに「まつぼっくり」を使います。
これは着火剤を使わない方法としてはもっとも簡単ですが、焚き火開始時の雰囲気は一気に上昇!
自然を満喫している感覚が大きくなりますし、お子さんと楽しみながら焚き火をできます。
まつぼっくりは「カサ」がよく開いているものを使いましょう。
まつぼっくりは乾燥すると「カサ」が開きます。乾燥しているまつぼっくりは火付も、火持ちもよく非常に優秀な自然の着火剤です。
ちなみに、まつぼっくりは水につけておくとカサが閉じてきます。
バトニングの方法
針葉樹であればナイフを使って簡単に薪割りをすることができます。
薪にナイフのおしりの方をあて、上から別の薪で叩きます。
簡単に割れるのであまり力を入れないほうが安全に薪を割ることができます。
※広葉樹は針葉樹に比べバトニングするのが難しので、ナイフに慣れるまではおすすめしません。
下の写真のように、薪にナイフのおしりの方を当てます。
ナイフを別の薪で叩きます。
針葉樹なら簡単に割れるので力を加減しながら叩いて割ります。
一撃目は薪の真上を叩くようにするとうまくナイフが食い込みます。
食い込んだら薪からはみ出している部分を叩いていて薪を割っていきます。
バトニングに適したナイフ
バトニングに適したナイフは刃厚があるものがおすすめです。
キャンパーに人気のバトニング用ナイフはモーラナイフのコンパニオン・ヘビーデューティーです。
刃厚が3.2mmあるので頑丈で、重心はほぼナイフの中心なので非常にバランスが良く使いやすいです。
なのにお値段はお手頃。
こちらは同じモーラナイフのガーバーグというナイフです。
このナイフはフルタングといってブレードに使われる鋼材が持ちての根本まで来ているものです。
ガーバーグの持ちて部分はラバーで包んであります。
お尻から飛び出している部分がフルタング感をまさせます笑
フルタングはとても強靭なのであらっぽい仕事をやらせても壊れづらいです。
重心はやや後ろ寄りになります。
まとめ
今回の焚き火の着火方法はシンプルですが確実に着火します。
細い枝からだんだん太くして・・・というのは実は中級以上で、最初から組んでしまうのが最も確実なんですね。
慣れてきたら着火剤を使わずに「まつぼっくりや杉の葉」などをつかったり、もっともっとって人は「フェザースティクとファイヤースターターで」といった感じでどんどん楽しみも増えていきます。
ぜひご家族みんなトライしてみてくださいね。