みなさんこんにちは!まぁさん(@hotcampingjp)です。

みなさんは「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」という感染症をご存知でしょうか。
重症熱性血小板減少症候群(以下SFTS)は、致死率6.3%〜30%(国立感染症研究所発表)という非常に恐ろしい感染症で、原因となるウィルスは「マダニ」が媒介します。

「マダニ」はそこら中の草むらにいて、キャンプ場や山林はもちろん土手や公園にもいるくらいポピュラーなダニです。
また、マダニはSFTSだけでなく日本紅斑熱やライム病といった感染症の原因にもなります。

キャンプや野遊びを安全に楽しむために適切な事前対応と、万が一噛まれてしまった時の対処法を覚えておきましょう!

マダニってどんなヤツ?

対策する前にマダニがどんなところにいて、どんな特徴があるのかをしっかり押さえておきましょう。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という訳です笑

マダニの見た目と大きさ

マダニは成虫で3〜8mmで、チリダニ(0.3〜0.4mm)やイエダニ(0.6~1mm)に比べて大型なので肉眼で普通に見つけることができます。
吸血後は10〜20mmとかなりの大きさになります。

タカサゴキララマダニ

タカサゴキララマダニ

出典: 京都市

フタトゲチマダニ

フタトゲチマダニ

出典: 京都市

マダニはどこにいるの?

マダニの生息エリアは日本全国の自然が豊かな地域です。
特に草むらに多く生息していて、人間や動物の体臭・体温・動きなどを察知し、草から人間へと飛び移ります。

マダニの活動時期

マダニは4月ごろから11月ごろまでと、長期間に渡り活動します。
気温が上がり、薄着になって肌の露出が増える時期は特にマダニに対策が重要になってきます。

マダニが媒介する感染症

マダニは、日本紅斑熱・Q熱・ライム病・ダニ媒介性脳炎・重症熱性血小板減少症候群(SFTS)といった感染症を媒介します。
中には致死率が高かったり、重篤な後遺症を残す感染症もあるので注意が必要です。

日本紅斑熱

潜伏期間は2〜8日で、発熱・発疹とともに頭痛・倦怠感・筋肉痛・関節痛が起こります。
症状が出たらすぐに病院に行けば、点滴や抗生物質の投与で治療できますが、放っておくと重症化するので注意が必要です。

この病気はマダニによってのみ発症するので、受診の際に「キャンプに行った」「ハイキングに行った」など、マダニにかまれた事を医師に伝える事でスムーズに診断してもらうことができます。

Q熱

Q熱の潜伏期間は2〜4週間で、高熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、咽頭痛、全身の倦怠感などのインフルエンザに似た症状が出ます。
症状が出た人のうち20%は肺炎や肝炎の症状も出ますが、1〜2週間で回復します。

回復後も、慢性疲労症候群という疲れが取れないような症状が出ることがあり、特に子供が発症した場合「ひきこもり」と勘違いされて発見が遅くなる場合があるので注意が必要です。

また、心臓や腎臓に持病のある場合、慢性化することがあります。

この病気も、受診の際に「キャンプやハイキングに行った」と医師に伝えることが大切です。

ライム病

こちらは長野県や北海道で感染しやすい感染症です。
特徴的な的状の紅斑ができて、インフルエンザに似た症状が出ます。

ライム病の紅斑

的状の紅斑が現れる

抗菌薬で治療でき合併症を抑えることができるのでるので、早期に受診することが大切です。
やはり、マダニに咬まれた事を医師に伝えるのが重要です。

ダニ媒介性脳炎

ダニ媒介性脳炎は、潜伏期間が7〜14日でインフルエンザに似た初期症状があります。
さらに発症した人のうち20〜30%が、めまい、歩行不能、自律神経失調症、昏睡、脳炎といった重篤な症状に見舞われ、回復後も無気力やうつ症状が長期間残ることがあります。

治療法はなく対処療法となります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

主に関西・北陸エイアで発症の報告が上がっている感染症ですが、関東のなどのマダニからもSFTSウィルスが確認されていることから全国的にこの病原体を持ったマダニが生息していると考えられます。

SFTSは6〜14日の潜伏期間を経て、発熱と消化器症状(食欲低下・吐き気・嘔吐・下痢・腹痛)を引き起こします。
また、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴うことがあります。

国立感染症研究所では致死率を6.3~30%と発表していますが、厚生労働省では10〜30%発表しています。
いずれにせよ非常に危険な感染症であることには間違いありません。

有効なワクチンや治療薬などはなく、対処療法になります。

有効なマダニ対策はこれだ!

ここまで見てきた感じだと、マダニというのは見た目は気持ち悪いし、持ってる病気は恐ろしいって感じでまったくヤレヤレな奴ですが、しっかりとした対策を行うことで咬まれるリスクを下げることができます。

もちろん100%安全になる対策というものはありませんが、やるとやらないではリスクが全く変わりますのでしっかり対策しましょう。

マダニのいそうなところに近づかない

マダニは、野ウサギ・シカ・イノシシのような野生動物が出没する場所に多く生息しています。
こうしたエリアの深い草むらなどには間違いなくマダニがいると思っていいので無闇に近づかないようにしましょう。

整備されたキャンプ場はリスクがかなり下がりますが、キャンプ場周辺やキャンプ場の敷地外などの整備が行き届いていない草むらに入り込んだりするのは避けた方が良いです。

キャンプ場でキャンプする分にはそこまで神経を尖らせる必要はありませんが、野営やブッシュクラフトをする時はしっかり対策しないと後悔することになりかねません。

マダニから身を守る服装

国立感染症研究所が推奨しているマダニから身を守るための服装はこんな感じ。

マダニから身を守る服装

基本的に素肌を晒さない服装

出典: 国立感染症研究所

わぉ・・・。
ダセェ。。

まぁ、でもこれは草むらに突っ込んでいくときに必要な格好なのでキャンプ場ならここまでする必要はないです。
ただ、野営する人やブッシュクラフターは拠点がしっかり構築できるまではこの服装に準ずる格好をするべきです。

キャンプ場でキャンプする場合も帽子は大事かも。
帽子はアウトドアの基本なので。

普通に毛虫とか降ってくるし、万が一マダニが頭に取り付いた場合、髪の毛のせいで見つけづらくなりますので。
熱中症や怪我の防止にもなるので帽子は被りましょうね。

それから、マダニももちろんなんですが虫が取り付いたのがわかりやすいようになるべく明るめの色の服を選ぶことが大事です。
特に赤系の色は、自然食である緑色の補色なので、マダニ対策以外にもキャンプ場での迷子や森の中で遭難したときにも発見しやすくなります。

特にこどもの服の色については↓の記事にも詳しくまとめています。

虫除けスプレーでマダニを防ぐ

マダニに効く虫除けも販売されています。

子供への使用が推奨されていない成分・濃度のものがあるのでよく確認して使用するのが大切です。

日本で認可されているマダニに効く成分はこちらです。

ちなみにこの辺の虫除けスプレーは、ドラッグストアだと取り扱っていない場合も多いのでキャンプに出かける前にあらかじめネットショップなどで購入しておくのがおすすめです。

マダニに効く虫除け成分

こどもに推奨されないものもあるので注意が必要

出典: 国立感染症研究所

ディートフリーで子供にも使えるイカリジンのマダニ対策虫除けスプレー

下の虫除けスプレーは、特に年齢制限のないイカリジンという有効成分が15%配合されたものです。
効果は6〜8時間持続し、服の上から使用することも可能です。

イカリジンとディートでマダニや蚊、ブヨに対する効果は変わりません。
ディートの方が、イエダニやトコジラミにも効くので海外旅行する場合なんかには有効ですが、基本的にイカリジンを使っておけば問題ありません。

虫除けについては詳しい解説記事があります。

家やテントに入る前にマダニがついていないか確認する

外遊びを終えて、家やテントン入る前には念のため体や服にマダニがついていないか確認しましょう。
また、入浴の時に確認することも重要です。

マダニに咬まれてしまった時の対処法

マダニは刺すのではなく咬(か)んで皮膚に穴を開け、皮膚の下に小さな血液のプールを作って吸血します。
このときにセメント様物質を流し込んでくるので、マダニが皮膚に固定され簡単には取ることができなくなります。
また、麻酔薬のような成分も打ち込んでくるので痛みはなく、咬まれていることに気が付かないことがあります。

咬みつくマダニ

皮膚に口器を突っ込んできます

出典: 鵬図商事

めっちゃ厄介な奴。。

で、マダニに咬まれてしまったときに絶対にやってはいけないことは、無理やり取り除くことです。

上で書いたように、マダニはかなり強く固定されていることがあり、無理やり取ろうとして何度も触れているうちにマダニの体液が逆流して感染症のウィルスが人体に入ってきてしまいます。

また、取れたとしても口の部分が皮膚の中に残ってしまい感染症の原因ウィルスが人体に入ってしまう場合があります。

ですから、万が一マダニに咬まれてしまったらそのままの状態で一刻も早く皮膚科を受診してください。

帽子が必要なのわかるでしょう?
咬まれても気が付かないからね。

登山中や深い森で野遊びしていてすぐに医療機関にいけない場合は、あらかじめマダニ除去器具とポイズンリムーバーを装備していくことがおすすめです。

この器具は、マダニの体液逆流をさせないために、腹を圧迫せずに除去できるよう設計された製品です。
使い方はAmazonで見れるので、必要と思われる方はチェックしてみてください。

こちらはポイズンリムーバーです。
咬まれた箇所に吸い口を当てて吸引し、マダニの体液や汚染された血液プールの血液を除去します。
マダニだけでなくハチなどに刺された場合も有効です。

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マダニがくっついているところにぼってり塗って窒息させるために使います。
ただ、マダニをあまり触ると体液が逆流するので生クリームを舐める時みたいにたっぷりと指に取りぼてっと乗っける必要があります。
30分くらいそのまま放置すると窒息して簡単に取れるようになる場合があります。

いずれも応急的な処置なので、可能な限り一刻も早く医療機関で受診してください。

まとめ

交通事故やインフルエンザなんかと比べれば、マダニによる死亡例は圧倒的に低いので過剰にビビることはありません。
ただ、こうした危険があることを全く知らずにいると言うのもどうかと思います。

まぁアウトドア好きににとってはめっちゃ厄介なマダニ。
キャンパーもそうですが、森の中にずんずん入っていくブッシュクラフターにとっては本当に嫌な相手です。

とにかくマダニがいるところにはなるべく近づかいのが一番なのですが、自然を楽しむレジャーの場合そうも言ってられません。

対策を行えば必要以上に恐れることはありませんが、マダニの存在自体をしらなかったり、万が一噛まれてしまっった時に間違った対応をすると取り返しのつかないことにもなりかねないのでしっかり準備しましょう。