皆さんこんにちは!まぁさん(@hotcampingjp)です。
テントには様々な種類・価格・スペックがあり、初めてテントを購入を考えているときとても迷ってしまうものですよね。
今回の記事では、何を基準にテントを選べばいいのかわからない方向けにチェックすべき7つのポイントを解説していきたいと思います。
私は、テントには「これぞ初心者用!」といいものは存在しないと思っているので、この記事で「テント選びはどういう考え方で行うか」というところを参考にしていただき、ご自身の基準を作ることに役立てていただければと思います。
あちこちサイトを行ったり来たりしないで済むように気になるであろう点はすべて網羅したつもりです。
この記事を読めばほとんどのテントの仕様書やわかるようになります。
テント選びはかなり重要なので、この記事をよんで自分たちにあったテントを選ぶ参考にしてくださいね!笑
テント選びでチェックしたいポイント
まずはじめにテントを選ぶときにチェックすべき項目を紹介したいと思います。
テントメーカーのサイトで製品情報の欄を確認すれば明記してあります。
【ポイント1】テントの広さ・大きさ
テントは大型のものからソロでギリギリ使えるものまでたくさんの種類がありますが、どのくらいの広さがあればいいのかを知る一つの基準として、「人数×1人あたりの横幅」で考えることができます。
サイズはフロアのサイズで考えます。
では、一人あたりの横幅はどのくらいが良いのか、一覧にしてみます。
もちろんいつもの布団よりは狭くないますよ笑
60cm | 65cm | 70cm | 75cm | 80cm |
---|---|---|---|---|
かなりタイト | タイト | 標準 | ややゆったり | ゆったり |
もちろん体型やこどもが何人含まれるかにより若干変わってきますが概ねこんな感じだと思います。
例えば「大人2人・こども2人」の場合、4人になるので快適な寝床を確保するには280cm位のフロアサイズが必要になります。
実際のテントで考えてみましょう。
例1.スノーピーク「アメニティドームM」
引用元: snow peak
スノーピークの「アメニティドームM」は、こんな感じのテントです。
引用元: snow peak
フロアサイズ(マットのサイズ)は265cm×265cmとなっています。
公式サイトでは、このサイトは定員3人とありますが、同じく公式サイトの図面だと「大人2人と子供3人」が寝ています。
上の表を参考に考えてみましょう。
大人3人の場合は1人あたりの横幅が約88cmあり、かなりゆったりできそうです。
大人4人だと1人あたりの横幅は約66cmで、タイトになります。
大人と子供の場合を考えてみます。
子供に必要な横幅を大人の70%程度とします。
図のように大人2人と子供3人だと1人あたり大人は65cm子供は45cmになります。
表に照らし合わせると「タイト」に分類されます。
大人2人と子供2人だと、大人が78cm子供が55cmとなりややゆったりといった感じになります。
定員はメーカーの考え方があるので、スノーピク的には「大人だと1人あたりが66cmでは狭すぎる」として定員3人としているのだと思います。
逆に「子供なら多少狭くても平気!」と考えている感じですね。
例2.コールマン「タフワイドドームⅣ/300」
引用元: Amazon
コールマンの「タフワイドドームⅣ/300」はこんな感じのテントです。
引用元: coleman
こちらはフロアの面積が300cm×300cmとなっています。
メーカーのカタログには「4〜5人の家族がゆったり、さらに荷物のスペースも」とあります。
検証してみます。
大人2人と子供3人だと1人あたり大人は73cm子供は51cmになります。
表に合わせると「ややゆったり」です。
大人2人と子供2人だと1人あたり大人は88cm子供は62cmになります。
こちらは「かなりゆったり」ですね。
コールマンも定員は家族を前提としているようです。
カタログ通り結構ゆったり使えそうですね。
テントサイズの考え方
テントはメーカーの考え方によって定員が代わるので、メーカー発表の定員で判断することが必ずしも正しいとは言えません。
なるべく店頭に展示されているものや、レンタルして実際のサイズ感を確かめることが重要です。
壁の立ち上がり方などでも窮屈に感じる場合や、逆に広く感じる事もあります。
2つの例はどちらもフロアが正方形でしたが、長方形の場合には短編を基準にすると狭すぎるという失敗は防げると思います。
よく定員マイナス1〜2が丁度いいという意見がありますが、実際に検証してもそのようになっていますね。
キャンプスタイルによっても広さは変わる
上述したのはあくまでベーシックな考え方です。
例えば冬キャンプでストーブを入れたいだとか、「でかいベッドでグランピングしたいんじゃ!」という場合も変わってきます。
ですから、今回の「表」はあくまで参考例として、「独自の表」を作るとイメージが湧きやすくなると思います。
普段家で寝ているベッドや布団のサイズを参考に表を作り、実際に展示されているテントで検証するのがいいと思います。
【ポイント2】テントの形
続いてテントの形です。
テントは形によって設営の手間や機能、収納サイズが変わってきます。
自分の目指すスタイルに合っているかや、現実的に運用出来るかどうかなどを考えるといいと思います。
ちなみにデザインもかなり大事です。
機能や効率を楽しむという場合もあるので一概には言えませんが、気に入ったデザインのテントであれば多少設営が面倒でも練習したり、キャンプを繰り返すうちになれてきますし、メンテナンスも楽しく出来ると思います。
キャンプは「自己満でなんぼ」の世界ですからね!
ドーム型
引用元: snow peak
ソロ用からファミリー用まで様々なサイズがあります。
ビギナーさんからベテランキャンパーまで幅広い支持を集めています。
テントのスリーブにポールをクロスしてたわませることで、自立する構造になっているため設営が楽で軽量です。
1人でも簡単に設営できるので、小さな子供を連れてのキャンプでもパートナーとこどもの相手を分担して設営できます。
収納性も優れていることから様々な種類のテントの中で圧倒的な人気です。
構造・形状的に風にも強く居住性も高いため安心して使用できることから、キャンプ場のレンタルテントはドーム型を採用することが多いです。
ワンポール(ティピー)型
引用元: Amazon
おしゃれテントとして人気があるのがワンポール(ティピー)型です。
ペグを打ち込んでから立ち上げるので風の中でも1人で設営可能です。
T/C(テクニカルコットン)素材という火に強い素材で作られてるものもこのタイプに多く、薪ストーブなどを導入するのにも適しています。
テントの中央にポールがあるので、空間の使い方に工夫が必要な場面が発生したり、円錐状・や四角錐なので端がデッドスペースになりがちです。
中央付近は天井が高いのでサイズによってはかなりリラックスできる空間を作ることができます。
正直、僕個人としてはワンポールが一番設営しやすく撤収も楽だと思います。
というもの、構造がめちゃめちゃ簡単だから。
僕もノルディスクのアルフェイムというワンポールテントを持っています。
よくペグ打ちが大変とか言われてますが、何も考えずにガンガン打ち込むだけなので大したことないです。
逆に、ちょっと複雑な構造のテントを設営するときに「こっちが前か…。。あ、これは逆だったな」とかやってるより、結果的に全然早く設営できます。
ロッジ型
引用元: Amazon
昔のテントはこの形が主流でした。
設営が楽なテントが多く出てきたために人気は下火ですが、居住空間がとても大きく取れるのでゆったりとしたキャンプが可能になります。
設営は先にポールで骨組みを作ってからテントをかぶせていく様な感じになります。
想像するより難しくはないですが、ドーム型やワンポール型に比べると手間がかかります。
また重量もそれなりになります。
最近は、とってもおしゃれなロッジテントが出てきているのでおしゃれキャンパーさんたちからの支持を受けている傾向があります。
また煙突を出しやすい構造のものが多いので薪ストーブの導入がしやすいです。
ツールーム型
引用元: Amazon
ドーム型テントにスクリーンタープがくっついたような形状です。
中級以上のファミリーキャンパーさん達に好まれています。
全室が大きいため雨キャンプでも余裕です。
設営の仕方が少し複雑なものが多いので慣れていないと1人で立てるのはかなり大変だと思います。
夏場暑くて使えないという意見もありますが「カマボコテント3」すべてのパネルがメッシュになるものもあるので快適に過ごせるようになってきています。
テントの形はこう決める!
全く何も考えずにというのは違うかもしれませんが、色々なテントを見たり調べたりして最後は直感で決めるのがいいと思います!笑
ふざけているわけではなくて本当にそう思います。
特に「設営が簡単/難しい」とかを基準にすることが多いと思いますが、そんなに桁違いに設営が難しテントをメーカーが作るはずがありません。
キャンプ場に届いたままの箱出しで使うならそうかも知れませんが、しっかり練習すれば大抵のテントは普通に設営できます。
公園や河川敷などで練習すればいいんです。
それよりも、自分が「かっこいいなぁ」とか「おしゃれだなぁ」とか「薪ストーブに憧れるから挑戦したい!」だとかそういう「そもそもなんでキャンプがしたくなったのか」ってところに重きをおいて選ぶのがいいと思います。
そうして選んだテントの方が愛着もわきますし、大切に扱うこともできます。
ただし設営が複雑なテントを購入する場合には、本番の前にかならず難なく設営できるようになるまで練習することをおすすめします!
テントの設営がいやでキャンプ挫折なんてもったいなさすぎますからね笑
【ポイント3】耐水圧
耐水圧とは、生地が、染み込もうとする水にどのくらい耐えられるかを表す数値です。
耐水圧は試験用の機器を使って測定しますが、イメージとしては生地に円柱形の筒を立て、水を注いでいって漏れずにに耐えられる水の高さの限界を測定した数値となります。
雨傘の耐水圧が300〜500mmです。
引用元: work-uniform
雨の強さに換算すると下記の表のようになります。
小 雨 | 普通の雨 | 大 雨 |
---|---|---|
耐水圧500mm | 耐水圧1000mm | 耐水圧1500mm |
降ってくる雨だけでなく、濡れた地べたに布を敷き、そこに座った時に染みてくるかどうかも耐水圧で判断します。
体重75kgの人が座った姿勢で必要になる耐水圧が2000mm程度になります。
体重75kgの人間が座る |
---|
耐水圧2000mm |
フロアシートが壁面の生地より分厚くできているのはこのためですね。
テント内で歩いたり、膝立ちしたりすると更に大き耐水圧が必要になりそうですが、実際にはグランドシートを敷くことで更に耐水性は上がりますし、インナーマットなどが圧力を分散するので問題ありません。
耐水圧については1500mmあれば基本的には問題ないと思っていいと思います。
また生地の種類によっては耐水圧が低くても問題ない場合があります。
ポリコットン(テクニカルコットン)を使用しているテントは耐水圧350mmとか400mmくらいしかありませんが、ポリエステルとコットンの混紡生地なので濡れると繊維が膨らんで目がつまり浸水を防いでくれます。
実際のテントの耐水圧例
実際のテントはどのように表記されているのか確かめてみましょう。
ここでもスノーピークのアメニティドームMを例として使用します。
引用元: snow peak
スノーピークのアメニティドームMの仕様はこんな感じです。
引用元: snow peak
赤枠でくくってあるところが耐水圧です。
1,800mmとありますので。問題なさそうですね。
でも、よく読むと「1,800mm ミニマム」とあります。
これはスノーピーク独自の表記法なのですが、実は耐水圧は生地の場所によってばらつきがあります。
通常は平均値を表記しているのですが、スノーピークの場合には最も弱いところの数値を表記しているんです。
以下、スノーピークによる説明です。
市販されている製品の耐水圧の表記方法は、ほとんどが生地上の計測の平均値なのです。当然表記の数値より低い値の箇所も存在します。スノーピークのミニマムは、生地上のどこの1点を計測しても耐水圧の最低の数値が1,800mmを保証するスペックです。
さすが超一流メーカーって感じですね!笑
耐水圧は高いほうがいいのか
耐水圧は高ければ高いほうが良いというものでも無いんです。
耐水圧が高いと通気性が落ち結露などの原因になったり、真夏なんかだと暑くなりがちです。
高い耐水圧のテントはこうしたデメリットを軽減するためにベンチレーター(通気孔)がたくさんついていたりしますが、テントを設営する方向や風向きなどを考える必要が出てくるかもしれません。
購入を希望するテントのベンチレーターだったりウォールがどのくらい開けられるかをチェックするのも大事です。
【ポイント4】幕体の素材と糸の細さ、生地の織り方
さて、マニアックな感じになってきましたよ笑
使われている生地の素材や糸の太さ、織り方には様々な種類があります。
早速細かく見ていきましょう。
素材
素材は概ね5種類あります。
それぞれの特性を解説していきます。
PEクロス
PEというのはポリエチレンの略です。
素材としてはスーパーの袋に使われるポリ袋とおなじですね。
安いですが強度が低いため耐久力が弱いです。
ポリエステル
多くのテントに使用される素材です。
紫外線による劣化やカビに強くメンテナンスが楽であることから人気の素材となっています。
ただ、通気性が悪いので蒸れやすく火にも弱いです。火の粉が飛んだだけで穴が空いてしまうことも。
雨キャンプで濡れてしまっても比較的早く乾きます。
ナイロン
伸縮性が高く非常に丈夫な上に軽いです。
素材自体はポリエステルに比べると紫外線に弱い傾向にありますがコーティングされていますので問題ありません。
また濡れたときの乾きやすさもポリエステルより勝っています。
高性能なのでシビアな環境にも耐えることから山岳テントなどに利用される事が多いです。
素晴らしい素材ですが高額です。
ポリコットン(テクニカルコットン)
ポリエステルとコットンの混紡です。
とにかく質感が素晴らしいです。
通気性がよく蒸れづらいので結露などを防止できます。
また、火に強く火の粉が飛んだくらいでは穴があかないため薪ストーブを導入するのに適しています。
耐水圧がほか生地に比べ低いですが、素材の性質上同等に比較する必要はないです。ただ、雨に強いとは言えません。てか、雨に降られて濡れると鬼のように重くなります。
また、コットンが混ざっているので濡れたまま放置するとすぐにカビが生えるのでメンテナンスも大変です。
シルナイロン
シリコンコーテッド・ナイロンの略で、ナイロンにシリコンを染み込ませた素材です。
ナイロンに更に強力な強度・耐水性能をもたせたような素材です。
高性能ですが、お値段もインパクトがでかいです!笑
糸の太さ(生地の厚さ)
「デニール」という単位で表され「D」と表記されます。
仕様書などには「75D」という感じで表記されていて75デニールと読みます。
この値がお大きくなればなるほど生地は厚く丈夫になりますが、同時に重くもなります。
当然収納サイズも大きくなるので、山岳テントなどでは30D位のものもあります。
また厚すぎると通気性も落ちるので多湿な環境ではデメリットにもなります。
生地の織り方
テントの生地は当然糸を織って作られているのですが、織り方によっても特徴が変わってきます。
タフタ
縦糸と横糸を交互に織って作る生地です。
数字が書いてある場合は1平方インチに何本の糸が使われているかを表します。密度ですね。
例えば「210T」ならタフタ織りで1平方インチに210本の糸が使われているということです。
オックスフォード
縦糸と横糸を2本ずつ交互に織っていく織り方です。
「Ox」と表記されることもあります。
タフタに比べ強度が上がります。
特に生地を引き裂こうとする力に対する耐性が強まります。
リップストップ
ポリエステルやナイロンで作った生地に、ナイロンを格子状に織り込んで仕上げる生地です。
非常に高い強度があるだけでなく、穴が空いてしまっても広がらないという特性があります。
格子状に組まれたナイロン繊維が穴の広がりをブロックしてくれるんですね。
実際のテントで素材と織り方を見てみましょう
再びスノーピークのアメド君に登場していただきましょう。
引用元: snow peak
素材については赤枠のところに表記がありますね。
引用元: snow peak
これを見てみると、フライシート(外側の壁)は75デニールのタフタ織りで、インナーは68デニールのタフタ織りの壁と210デニールのオックスフォード織りで素材は全部ポリエステルだよって感じです。
つまり、「雨が降っっても染み込まないように外壁は厚くしとくけど、蒸れたりするの嫌だから内壁は少し薄くしとくな!それと、床は破れたりしないように厚めで、しかも強い織り方で作っとくわ!それと、こんなでかいテント山には持っていかないだろうから少し重くなるけどメンテとか値段とか考えてポリエステルで作っとくね。」ということです。
【ポイント5】テント内部の機能
テントの内部にも注目です。
ランタンフックや、インナーの脱着がスムーズにできそうかどうかなど、居住性、設営・撤収の市やすさにも関わるポイントです。
意外とメーカーの公式サイトにも掲載されていない場合があるので、気になるテントのレビューブログを読んだりして確認すると良いかもしれません。
例えば、アメニティードームのランタンフックについては、メーカー公式サイトよりブログのほうが細かく書かれています。
こちらは、有名なキャンプ系ブロガーさんのアメニティードームに関する記事です。
非常に分かりやすいです。
魅惑のキャンプ:アメニティドームの本気レビュー ~使って分かる良し悪し~
【ポイント6】テントの加工(コーティング)
耐水や撥水のために、ほぼ全てのテントにコーティング加工が施されています。
この項目ではコーティングの種類と機能を見ていきます。
ポリウレタンコーティング(PUコーティング)
耐水性能を上げるために施されるコーティングです。
ほとんどのテントに施されています。PUコーティングとかPUと書かれることがあります。
濡れたまま放っておいたり、高温多湿なところで保管すると水と反応してベタベタしたり、ポロポロ剥がれたりしてしまいます。
加水分解ってやつですね。
一度PUコーティングが剥がれてしまうと元に戻すのはかなり難しくなります。
雨キャンのあとはしっかり吹いて乾かし、普段の保管場所も冷暗所などでテントを傷めないようにしましょう。
テフロン加工
フッ素樹脂でコーティングする加工です。
フライパンとかでよく使われてますよね。
撥水性能があがります。ただし汚れたまま放っておくと撥水能力が落ちるので、長く性能を保つためにしっかりメンテをしてくださいね。
シリコンコーティング
シリコンでコーティングします。
強力な撥水性と生地の強度を増す力があります。
PUコーティングにくらべ加水分解にも強いです。
デュラシールド
米空軍用に開発された材料を含むコート剤でコーティングしたものです。
強力な防水能力であるとともに非常に長く持続するコーティングです。
UV加工
よくあるあれです。
紫外線を透過させないための加工です。
日焼けを防いでくれます。
実際のテントで加工を見てみましょう
しつこいですがアメド君に登場していただきます笑
引用元: snow peak
加工のところに赤枠を着けておきました。
引用元: snow peak
これを見るとフライシート(外壁)は、ポリウレタンとテフロン、UV加工が施され、インナーは床部分だけポリウレタンコーティングされている感じです。
つまり、「外壁は雨対策でしっかりPUで染み込みを防いで、テフロンで撥水しとくな!あと、日焼けとか気になるだろうからUVもつけとくわ。インナーはガチガチにコーティングすると結露してどうしょもないから床以外はコーティングしないけど、外壁の性能が高いから心配しないでくれ!」ってことです。
【ポイント7】テントのフレーム・ポール
これもマニアックですね。ポールにもいくつか種類があります。
もちろんテントにとって重要な要素なのですが、タープもポールが別売りなものが多いので用途に合わせて選びたいですね。
アルミニウム合金
その名の通りアルミニウムに別の元素を混ぜて作った合金です。
アルミ合金はたくさん種類があって番号がついています。
A7001とかA6061とかこんな感じです。
スチール
鉄の合金です。
鉄より強度が高いですが、腐食性は鉄とあまり変わりません。
ワンポールテントなんかだとスチールが使われてたりします。
グラスファイバー
ガラスの繊維でできた素材です。
曲げたりすることが出来るのでドームテントのフレームに使われますが、重くて強度が弱く折れやすいです。
ただし、安い!
カーボン
桁違いの軽さと強度です。
強度はスチールよりも勝っていますが、重さは遥かに軽いです。
山岳テントなどのタフな仕様に耐えつつ携行性に優れています。
高級素材なのでお値段も桁違いです。
実際のテントで加工を見てみましょう
おなじみのアメドで見てみましょう。
もう外観は省略して仕様だけ乗せますね。
引用元: snow peak
素材はA7001とA6061で直径がそれぞれφ12.8mm φ12mm 前室 11.8mmだよって感じです。
ものすごくマニアックで申し訳ないのですが、A7001がジュラルミンと書いてあるけどA7001厳密にはジュラルミンではないです。
ジュラルミンはA2017です。同じ7000系に超々ジュラルミンとと呼ばれるA7075というのがあります。
7000系はアルミ合金のなかでも強度が高いです。どうでもいいですが笑
高いテントと安いテントは何が違うの?
ここまで来たら仕様が一通りで理解できるようになったと思いますので、高いテントと安いテントを比較してみます。
お手頃なものと結構お高めのもの、超高級テントの3種類で比べてみます。
それぞれメーカーが違いますが、同じメーカー内でも、もちろんお手頃なのもあれば高級なのもあります。
今回は比較のためにわかりやすく違うのを出しているだけです。
あえて比較の検証内容は書きません。
でも、きっと価格の違いや用途の違いがわかるはずです。
キャプテンスタッグ クレセントドームテントM
4,000円くらいで変えるテントです。
鹿のマークでおなじみのキャプテンスタッグのテントです。
引用元: Amazon
スノーピーク アメニティドームS
先程まで出ていたアメド君より定員が1人少ない「S」です。
定員は3人で価格は3万円くらいです。
引用元: Amazon
MSR カーボンリフレックス2
MSR カーボンリフレックス2。
定員は2人で、価格は85,000円くらいです。
引用元: Amazon
それそれの仕様比較
比較用にAmazonから仕様を引っ張ってきました。
表記順がバラバラなので、わかりやすくなるよに並べ替えてます。
表記方法はほとんど変えていませんが分かりづらいところは少しだけ変えています。
クレセントドーム
■重量(約):2.5kg
■素材/フライ:ポリエステル(PU加工・防水)、インナーテント:ウォール=ポリエステル(通気性撥水加工)、グランドシート=PEクロス、メッシュ:ポリエステル1mmメッシュ、ポール:φ7mmグラスファイバー
※キャンプテンスタッグのほぼすべてのテントは耐水圧が表記されれていますが、こちらのテントの耐水圧は公式サイトにも掲載されていません。
アメドS
■重量:5kg
■材質:フライシート/75Dポリエステルタフタ・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム・テフロン撥水加工・UVカット加工、インナーウォール/ 68Dポリエステルタフタ、ボトム/210Dポリエステルオックス・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム・テフロン撥水加工、フレーム/ジュラルミンA7001+A6061(φ9.3mm+φ8.5mm)
MSR カーボンリフレックス2
■総重量:約990g
■フライ材質:7Dリップストップナイロン(耐水圧1200mm)、デュラシールドポリウレタン&シリコンコーティング
■ポール材質:イーストンカーボンION ・キャノピー材質:10D ナイロンマイクロメッシュ
■フロア材質:15Dナイロン(耐水圧1200mm)、エクストリフロアームシールドポリウレタン&DWRコーティング
もう一度しつこく書きますが、今回比較しているテントの性能差は違いをわかりやすくするためで同一メーカー内にも廉価なものから高級なものまであります。
どうでしょうか。
仕様を見ると、なんとなく用途や価格の違い、性能差がわかるようになっていませんか?
初めてのテントにおすすめなテント
結局初めてのテントはどういうテントがいいのか。
最初に自分のやりたいスタイルにに合わせて選べ的な内容を書いておいて、おすすめのテントってのもあれですが、あえて、あ・え・て、おすすめを挙げるとすれば、(いや、今の自分のキャンプデビューに選ぶとするなら)間違いなく、「スノーピークのエントリーパックTT」です。
テントとタープのセットです。
グランドシートとインナーマットは別売りです。
このかっこよさ、この仕様、そしてタープもついて5万円くらい!
下記をご覧いただければ、ここまで読んで頂いた方にはいいテントだということがわかっていただけると思います。
気になる点があるとすれば設営がドーム型より難しいかなというところですが、練習でカバーできます。
引用元: Amazon
引用元: snow peak
引用元: snow peak
エントリーパックTTに関して詳しい記事も書いています。
エントリーパックTTのイメージ動画
エントリーパックTTの設営方法の動画
まとめ
長い記事を最後まで読んできただきありがとうございました。
テントを選ぶ際になにを基準にしたらよいか、仕様が何を意味しているのかをできるだけ丁寧に書いたつもりです。
どういうキャンプスタイルで、何人くらいで、どのシーズンにどんな場所でなど、ご自身のイメージに合うテントを選ぶ参考になればと思います。
でも、これだけ書いておいてなんですが、大切なのは直感です笑
色や形、質感などで選ぶのもありです。
流行りに乗るのもありです。
要するに、キャンプに行きたくなるテント・キャンプが楽しくなるテントを選ぶのがいいんです。
一生懸命自分に合うテントを探しているあなたは、きっといいテントが見つけることができるとおもいます。